友人が数日間、家に泊まりにくることがあります。
いつも夫婦で過ごしている我が家に、別の人の気配が加わる。それだけで、朝の時間の使い方が少し変わる。起きる時間も、コーヒーを淹れるタイミングも、なんとなく違ってきます。
そういう数日を過ごしていると、ふと、仕事のことが少し遠くから見えてくる感じがあります。
日常が変わると、見えてくるもの
いつもと違うペースで朝食を一緒にとり、夜は少し時間をかけて話す。そうしているうちに、気づくことがあります。
仕事の進め方や、何を優先するかの判断が、自分の習慣的な考え方に、思っていた以上に引っ張られているということです。
いつもとは少し違う環境から仕事を眺めてみると、毎日のなかに埋もれていたものが、意外なほど見えてきます。
距離が生まれると、見え方が変わる
仕事に没頭しているとき、気づかないうちに、ひとつの視点からしか物事を見ていないことがあります。
友人を迎える時間は、そのことを静かに教えてくれる。
クライアントにとって、何が必要で、何が余計なのか。少し離れたところから、落ち着いて考えてみると、答えが変わること。それは、悪いことではないと思います。
小さな配慮
友人が泊まっているあいだ、朝のコーヒーの香りに気を配ったり、帰る時間を少し調整したりします。
たいしたことではないけれど、そういう細かいところに気を向けていると、仕事でも似たようなことを考えていることに気づきます。提案資料の見やすさ、返信のタイミング、打ち合わせの前に少し準備しておくこと。どれも、長年の仕事のなかで自然と身についてきたことです。でも、友人を迎えるこの数日間、同じことをしているのに、なぜかいつもより少し丁寧にやっている自分がいる。改めて、これは大切なことだったと、静かに思い直します。
もてなす気持ちと、仕事の気持ち
友人を迎える準備をするとき、その人のことを思いながら部屋を整えます。
クライアントと向き合うときも、本来は同じ気持ちなのかもしれない。そう思い直すきっかけを、友人との数日がくれます。
ときどき日常から少し離れて、自分の仕事を見つめ直す。それだけで、何かがすこし変わる気がします。
相手の眼で、もう一度見てみる
友人が家にいると、自分の部屋が、相手の眼を通してもう一度見えてくるような感じがあります。
クライアントの立場から、自分の提案や成果物を見直してみる。それも、たぶん同じことだと。
ひとりで考えていると、いつの間にか自分の視点に慣れてしまっている。友人を迎える数日が、そのことをもう一度気づかせてくれます。




