JOURNAL

指摘を受けたときに、不足を補い、次を考える

デザインの仕事をしていると、自分では完成したつもりで提出した成果物に対して、「ここが足りない」と指摘されることがあります。納品のタイミングだけでなく、運用が始まってから、お互いに気づくこともあります。

私も何度か経験しました。そのたびに、自分の見落としや配慮の不足を痛感します。

そういうとき、どう対応するかで、その後の関係が変わっていくように思います。

指摘を受けたとき

あるウェブサイト制作で、公開後しばらくしてから指摘を受けたことがあります。ひとつは、記事一覧ページの表示順についてです。私は新着順で実装していましたが、先方はカテゴリー順を想定していました。打ち合わせのときに、そこまで細かく確認していなかったのです。

もうひとつは、あるページにCTAが不足していたことです。コンテンツとしては完結していたのですが、読んだあとに次の行動を促す導線がなく、訪問者が行き場のないまま離脱してしまう構造になっていました。

指摘を受けたとき、まず必要なのは、不足している部分を速やかに補うことです。表示順の修正はすぐに対応し、CTAについては内容を確認したうえで、翌日には改善案を提示しました。

誠実さとは何か

誠実に対応する、というのは、ただ謝罪することではないと思います。足りなかったものを、できるだけ早く、きちんとした形で補う。それが、まず求められていることです。

そのうえで、今後同じことが起きないように、何を変えるべきかを考える必要があります。私の場合は、毎回、お見積りの際には確認する項目をリスト化しているのですが、その内容をさらに具体的に、表示順の仕様、CTAの有無と遷移先、フォームの送信後の動作など、曖昧にしがちな部分を、必ず言葉にして確認するようにしています。

また、一番大切にしていることがあります。急に発生した不足を補っている段階で気持ちが萎縮しているときであっても、さらなる提案や改善点を見つけたときは、臆せずに提案し、よりよい状態を許容することです。

さらに何ができるか

不足を補ったあとに、もう一歩先まで考えることがあります。それは、今回指摘された以上のことを、次回から提案できないか、ということです。

たとえば、CTAの件では、その後、ページ全体の導線を見直すことを提案しました。クライアントにとっては、個別に修正を依頼するよりも、まとめて整理されるほうが助かるからです。実際、それを喜んでもらえて、次の仕事でも同じ形で進めることになりました。

指摘を受けたことは、自分の仕事の範囲を見直す機会でもあります。足りなかったことを補うだけでなく、その先に何ができるかを考える。そうすることで、次の仕事が、より信頼されるものになっていくように思います。

渡部忠

ロゴやパッケージ、Webサイト——デザインに関わることで迷っているとき、手がかりになればと書いています。もし具体的に動き始めたいと感じたら、下からご相談ください。

渡部 忠(わたなべ ただし)

デザイナー

  • STUDIO FELLOW — ロゴ・パッケージ・Web・グラフィック・ブランドのデザイン(2004年〜)

長野県安曇野市を拠点に、全国のクライアントと仕事をしています。

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