JOURNAL

サイトから問い合わせが来ない|フォームを直す前に確かめたい4つの場所

アクセス解析を開いてみると、訪問数はそれなりに出ている。
でも、問い合わせフォームの記録は、今月もゼロのまま。
そういう状況、意外と多いと思います。

今日もサイトから問い合わせが来ないというとき、フォームやボタンを触り始める前に、自分の側で確かめておきたい4つのことを、ひとつの考え方として書いてみます。

サイトから問い合わせが来ない、と感じるとき

月末にアクセス解析を開き、訪問数は少しずつ増えている。
ページの滞在時間も悪くはない。
ただ、問い合わせフォームのページを最後まで開いて送ってくれた人は、今月もゼロ。

そういう瞬間、お持ちの方は多いと思います。

サイトから問い合わせが来ないとき、原因はひとつではないことが多いです。
来てくれた人の数の問題かもしれないし、来た人にとって響かなかったのかもしれない。
あるいは、響いた人がいたとしても、最後の一歩を踏み出すには後押しが足りなかったのかもしれない。

そうしたものが複雑に混ざりあって、結果として「ゼロ」になっています。
だから、まずどこが効いているのかを見分けるところから始めるのが落ち着きます。
施策のリストを上から順に試していく前に、自分の側で何が起きているのかを、一度言葉にしてみるひと手間が、後の判断を分かりやすくしてくれます。

フォーム改善やCTA調整の前に

「ホームページ 問い合わせ 増やす」と検索すると、よく出てくるのがフォームの改善です。

  • 入力項目を減らす。
  • 必須項目を最小限にする。
  • スマホでの入力を楽にする。
  • ボタンの色を目立たせる。
  • CTAを画面下に固定する。

どれも間違いではありません。
ただ、これらが効いてくるのは、すでに問い合わせ寸前まで気持ちが固まっている人が、目の前にいる場合です。

「ここに頼みたい、あとは送るだけ」という状態の人がいて、その手前にハードルがある。
そのハードルを下げるのが、問い合わせフォーム改善の役どころです。

逆に、まだ気持ちが固まっていない段階の人には、フォームの入りやすさはあまり関係しません。
ボタンを押したくなる手前のところで止まっているなら、ボタンの色を変えても、たぶん数字は大きくは動きません。

フォーム改善は後の段階の話。
その手前で何が起きているのかを先に見ておくほうが、後の打ち手が無駄になりません。

※ CTAとは:Call to Action(行動喚起)の略。
「お問い合わせはこちら」「資料を請求する」のように、読者に次のアクションを促す要素のことです。

問い合わせが来ないサイトで、確かめたい4つのポイント

ここから、サイトから問い合わせが来ないときに、自分の側で書き出しておきたい4つのポイントをお伝えします。

場所1:トップページに「これは誰のためのページか」が、3秒で見えるか

スマホでトップページを開いて、3秒だけ眺めてみる。
見出しと写真と最初の一文だけで、「これは自分のためのページかもしれない」と感じられるかどうか。

ここが曖昧なまま、商品や実績の説明が続いていくと、「自分のことだ」と感じる前にスクロールが止まってしまいます。

場所2:自分が解決できることが、相手の言葉で書かれているか

業務の説明を、こちらの専門用語のまま書いていないか。
読み手が普段、検索窓に入れているのに近い言葉で、書かれているか。

ここが噛み合わないと、たとえ内容が合っていても、「ここでは話が通じなさそう」と思われて、静かに離れていきます。

場所3:事例や声が、来てほしい人と重なっているか

事例として並んでいるのが、自分が来てほしい相手と近い人かどうか。
過去の事例が大企業ばかりなら、個人のお店の方は「ここは違う」と感じるし、その逆もあります。

事例は、合わない人を遠ざけて、合う人を呼ぶための道標です。

場所4:問い合わせの直前のページに、安心して話せそうな手触りがあるか

会社概要や、書き手のプロフィールや、料金の考え方。
そういう「人となりが見える場所」が、問い合わせの直前で支えになります。

あるクライアントから、「見積りを依頼する前に、何度もスタッフ紹介のページを開きました」と言われたことがあります。
ボタンを押すかどうかの最後のひと押しは、その人の写真と、書かれている言葉でした。

この4つを書き出してから、フォームをどう直すか、流入をどう増やすかを考えると、何から手をつければ届く形に近づくのかが、見えてきます。

ひとつの考え方として、数を増やす前に、輪郭を整える

サイトから問い合わせが来ないとき、最初の気持ちは「もっと数を集めなきゃ」のほうへ向かいやすいです。
広告を出す。
SEOに手を入れる。
SNSを始める。

それもひとつの道です。
ただ、来てほしい人にちゃんと届く形になる前に数を増やすと、合わない問い合わせが増えて、対応に追われることになります。

正直、私もここは毎回迷い、自分のウェブサイトでは、ずっと細やかな修正を繰り返しています。

直しながら長く使えるサイトを作り、「来た人に届けたい情報が届いているか」を整えてから、数の話をしていくと、結果として事業に馴染んでいくと感じています。

私自身も、サイトを作るときやリニューアルの相談を受けるときは、フォームの使いやすさより先に、この4つの場所に来てほしい人に届く言葉があるかどうかを、まず一緒に確かめるようにしています。

仕事でやっていることを、そのまま記事に書いているということになります。
もし話してみたいと思われた方がいれば、CONTACTからご連絡ください。

渡部忠

ロゴやパッケージ、Webサイト——デザインに関わることで迷っているとき、手がかりになればと書いています。もし具体的に動き始めたいと感じたら、下からご相談ください。

渡部 忠(わたなべ ただし)

デザイナー

  • STUDIO FELLOW — ロゴ・パッケージ・Web・グラフィック・ブランドのデザイン(2004年〜)

長野県安曇野市を拠点に、全国のクライアントと仕事をしています。

Webやグラフィックのご相談を受け付けています

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